パパ連れてってよお(三四郎)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

2012年03月

3月といえば卒業式のシーズンです。

親として初めて参加してきました。
長女の卒園式です。

3月20日。
文句のつけようのない晴天です。
9時40分に親子4人で登園です。

卒園式のメインはやっぱり「終了証書授与」ですね。
幼稚園児でも決まった段取りできっちりやります。

まず園長先生が登壇。
担任の先生が園児の名前を一人一人呼びます。

園児の名前が呼ばれてから証書を受け取って席に戻るまでの流れはこんな感じです。

名前を呼ばれた園児は「はいっ」と声を上げて立ち上がり、檀上に上がっていきます。向きを変えるときは直角チックに。基本ですね。

園長先生と向き合うと一礼。

園長先生は、「○○○○。3年過程を終了したことをここに証する」と証書を読み上げたあと、「おめでとう」と言って証書を差し出します。

園児は証書を両手で受け取り、「ありがとうございます」といって2歩後退。

また一礼します。

それから正面を向いて降壇し、幼稚園生活で一番楽しかったことを発表してから席に戻ります。

みんな結構ちゃんとやってるんで感心してしまったんですが、そこはやっぱり6歳。練習した通りにできない子もいるわけです。これは仕方ない。

緊張のあまり泣き出してしまう子。名前呼ばれても反応しない子。

中には「ありがとうございます」っていうところで「おめでとうございます」っていってしまった子もいました。
それを聞いた園長先生はすかさず「ありがとうございます」って返し場内の爆笑を誘います。
園長先生。Good Jobです。

「幼稚園生活で一番楽しかったこと」もいろいろです。

Kちゃん:僕が一番楽しかったことはみんなとサッカーをしたことです。

Mちゃん:私が一番楽しかったことはみんなと海に夕日を見に行ったことです。

Rちゃん:私が一番楽しかったことは合宿で一番最後まで起きていたことです。

最後から3番目がうちの長女です。

「はいっ」という声は元気良くてGood。

園長先生とのやり取りもそつなくできました。

はてさて。
一番楽しかったことはなんでしょう。

「私が一番楽しかったことは…」

「犬と猫になっておままごとをしたことです」

そうかそうか。犬と猫になったことが楽しかったんだな。
意味がよくわからないので帰ってからどういうことが聞いときました。
まずはよかったよかった。ちゃんと発表できたのが立派です。

そんなこんなで園児全員の証書授与も終わり、園児退場です。
定番の蛍の光を予想していたのですが、流れ出したのは初めて聴く歌でした。

メロディといい。歌詞といい。
これがまた涙腺を緩ませる歌なのです。
Aちゃんのお父さん。男泣きしてました。
自分も結構やばかった。

あとで長女に聞いたら題名は「きみのこえ」。
名曲だそうです(http://www.youtube.com/watch?v=j2ETpqSMgzw)。

ぼくは きみの こえがすき
はなす わらう こえがすき

いろんな こえが あるなかで
きみの こえが いちばんすき

ふしぎだね きみのこえ
まほうみたいに ひびくんだ

すてきだね きみのこえ
ぼくと きみの こえあわそう

たかいこえで ラララララ
ひくいこえで ラララララ
きみのこえで ラララララ
そらにとどくよ ハーモニー

ふしぎだね きみのこえ
げんきでてくる じゅもんみたいに

よろしくね きみのこえ
ぼくと きみの こえあわそう

たかいこえで ルルルルル
ひくいこえで ルルルルル
きみのこえで ルルルルル
うみにひろがる ハーモニー

ぼくから ハーモニー
きみから ハーモニー

きみとぼくの ハーモニー
ずーっと ハーモニー

さてさて。ピアノいいじゃんって話の続きです。

今どきの学生って就職するの大変ですね。
就職氷河期っていうと恰もそれが一過的なもののように聞こえる。
だけどどうやらそうではない。

手作業でやっていたことを機械にやらせるようになると、その作業に人手はいらなくなる。
そうるするとその作業で生活の糧を得ていた人は別のスキルを身につけないと食べていけなくなる。

この「逃げる人間、追いかけるイノベーション」という構図はブルーカラーだけでなくてホワイトカラーにも当てはまるようになってきました。

邱先生も「これからはみんな10年ごとに商売を変えなくちゃならなくなる」って仰ってましたけど、そういう時代はすぐそこまで来てる感じがしますね。

何のスキルがあればいいのかはだれも分からない。
今までと同じでないことは確かですけどね。

だけどPCやロボットにやらせても意味ないっていうものはある程度見当が付きます。

そういう意味では音楽系のスキルって割といいですよね。
「うちのロボットはバイオリン弾けるぞ」って某メーカーが宣伝してたことがあったけど、ロボットのコンサートやライブはたぶん誰も聞きにいかない。
人間が弾くからいいわけです。

というわけで、僕的には娘たちがピアノ頑張ってくれるのは大賛成なわけです。
もちろん学校の勉強もしっかりしてほしいですけどね。

もう一つ。
僕がこれからいいんじゃないかと注目しているスキルがあります。

「純日本的なもの」です。

日本舞踊とか、華道とか、茶道とか…。

これらのスキルも機械による代替はムリ。しかも日本人だからこそさまになるものですからね。

師範とかとってたらどこでどんなイノベーションが起きてもへっちゃら。
社会がどう変化しても職にあぶれることはなさそうです。

琴の先生なんかもう最高でしょ。
音楽系スキル+純日本的スキルですからね。

というわけでどなたかうちの子たちに琴を教えて下さいませんでしょうか?

わかってます。
まずはピアノが先ですね。

ついに我が家でもその日が来てしまいました。

思えば6年前。
待望の第一子が女の子だと分かったときから想定はしていましたが、もうその日が来てしまうとは…。

「ねえ。電子ピアノがほしいんだけど」

妻が娘たちに電子ピアノを買ってやりたいと言い出したのです。

みなさんがまだ中国株もベトナム株も知らなかった無垢な小学生の頃。

「今日はピアノの発表会だったわよね」と先生に促されて早退していくクラスメートが2割ぐらいかわいく見えた思い出はありませんか?
クラス対抗合唱コンクールで先生ご指名で伴奏担当になったクラスメートが3割ぐらいかわいく見えた思い出はありませんか?

そうです。
ピアノお稽古はモテ系女子になるための必須ファクターなのです。

いいじゃんいいじゃん。
ピアノいいじゃん。

僕はPCを開いて「ヤマハ 電子ピアノ」と検索キーを入れて検索してみました。
普及モデルで7万円~10万円が相場のようです。

「いいよ。ヤマハね。ピアノはなんてったってヤマハだから。これなんかいいんじゃない。値段も手ごろだし」
楽器なんて何一つ弾けない僕は「感謝しろよ」ってな口調で答えました。

ところがところが。
妻はありがたがるどころかこう返してきたのです。

「違うの。クラビノーバがいいの」

「クラビノーバ?」

妻が言うには、音楽教室でピアノを習わせるのであればクラビノーバなる機種でないとダメなんだそうです。
ピアノの先生をしている幼稚園のママ友情報だそうです。

今度は「クラビノーバ 価格」と検索キーを入れて検索してみました。

衝撃の検索結果が出てきました。

クラビノーバだともっとも安いものでも15万円。
中には30万円以上するものもあります。

「なんでこんなに高いの?見た目もそんなに違わないのに。どれも同じでしょ」

妻も違いはよくわからない。だけどママ友が言ってるから絶対クラビノーバなのです。

翌日の午後。
僕は大手量販店の楽器売り場に乗り込んでいきました。

電子ピアノが20台以上展示してあります。
あったあった。クラビノーバ。
値札には¥149,000と書いてあります。

「ピアノ買おっかな」ってオーラを発しながら売り場をうろついていると女性の店員が話しかけてきました。

「お客さま。何かお探しですか?」

「クラビノーバとこちらの安い方とあんまり変わらないような気がするんですけど。どう違うんですか?」

「お客さま。クラビノーバはですね…」。

お姉さんの説明を要約するとこうです。

クラビノーバと廉価モデルの一番の違いはタッチキーのセンサの精度です。
アコースティックピアノだと、押した鍵を完全に戻し切る前にまた押して連続音を鳴らすっていう奏法を普通にやるそうです。
だけど、廉価モデルはセンサの精度が低いから、押した鍵を完全に元に戻し切る前にまた押しても音はならない。
なので音楽教室でピアノを習うなら廉価モデルを買うなんてありえないんだそうです。

お姉さんって説明上手。実演も完璧。やっぱりプロだ。

そっか。
お前は賢い子なんだな。

そう言われてみれば…。

クラビノーバ。

なんと耽美な響きなんでしょう。

1週間後。
このせせこましい我が家の住人が1人増えました。
クラビーちゃんです。ビノーバちゃんでもいいですが…。

えらい出費でしたが、まあ本人が飽きずに取り組んでもらうのを祈ります。

甘々父ちゃんだなーと思われるかもしれませんね。
いい年して何妄想してんのと思われるかもしれませんね。

いえいえ。

彼女たちが十数年後に迎える将来の労働市場ってどうなっているだろう。
それを考えると、芸術系スキルを身につけさせるのってものすごく費用対効果が高い投資なんじゃないかと思うのです。

この話の続きは次回。

さてさて。
フリーエージェントになるぞーと決めてしまった僕は、以下の3つの方針を立てて起業計画を作り、今年の1月1日に実行に移しました。

①人を雇わない。

②テナントは借りない。

③ITを徹底的に活用する。

お役所手続きやホームページ作成もサクサク進んで気合い入りまくりだった1月中旬。
戸田ゼミ通信で「マイビジネスプランニングセミナー」の告知を見かけたわけです。
戸田先生やほかの見ず知らずの人の前で「自分これやりますから」って宣言してしまえば強固な決意が持続するんじゃないか、なんて浅はかな考えで申し込んでしまったのです。

参加者は僕を含めて4名。
成功へのモチベーション溢れる方たちとお知り合いになれて、僕も大いに触発されました。
大満足なセミナーとなったわけです。

ところがところが。
この話はこれで終わりません。

セミナー後に戸田先生から打診があったのです。
ITセミナーの講師を引き受けてくれないかって。
僕の発表内容の③の部分が先生的には受けがよかったそうです。

そのメールを見たときはぎょぎょっとしてしまいましたが、最終的にはお引き受けする旨のお返事をしました。
そのときは何を話すかまったく思いつきませんでしたが、何やら面白いことになりそうだと感じたわけです。

すでに戸田ゼミスケジュールで告知されているように、セミナーのテーマは「グーグルドキュメント活用法」に決めました。

みなさんの中にはGmailを使われている方も多く居られると思います。
ではグーグルドキュメントはどうでしょうか。

グーグルドキュメントはGmailのアカウントを持ってる人なら誰でも使えるITツールです。
僕にとっては仕事の生産性を上げるための打ち出の小槌のような存在になっています。
うまく使いこなせるようになれば仕事や生活の質は確実に上がる。
これは間違いありません。

セミナーは基本編と応用編の2部構成にするつもりです。

基本編では、グーグルドキュメントの基本的な使い方、文書やパワポ資料を作る手順を説明します。
応用編では、グーグルドキュメントと他のITツールの合わせ技を紹介します。これは、仕事の生産性を上げようと試行錯誤するうちに考え付いた僕個人のノウハウです。

基本的には、グーグルドキュメントにあまり馴染みがない、だけど使い方を覚えたい、という方に満足していただけるような基本重視の内容にするつもりです。

だけど、新しい事業を立ち上げた方やそんな希望を持っている方がいらしたら参加して頂きたいと思っています。僕自身、同じような境遇の方たちとの横のつながりをもっともっと広げたいと思っています。

4月22日。
みなさんとお会いできるのを楽しみにしております。

さてさて。
21世紀は個人の時代でしょ、って言い切ってしまったところで、今回は本を一冊紹介したいと思います。
ダニエル・ピンクという人が書いた「フリーエージェント社会の到来」という本です。

このダニエルさん。
ゴア副大統領の主席スピーチライターまで昇り詰めた人です。
日本の閣僚の答弁とかは官僚が作った無味乾燥なもので聞いてもどうってことないけど、米国のは日本人が聞くとおぉっ、ってのが多いですよね。
原稿を書いてるのはそれだけ優秀な人だってことです。
ダニエルさんも、極めてステータスの高い仕事に就けて、イケてるライクな生活にそれなりに満足していたそうです。

ところが、彼は過労から職場で胃の中の汚物をまき散らしてしまったことが契機となって政府の要職をあっさり退職。そのままどこに就職するでもなく自宅で起業して生計を立てる道を選びます。しばらくしてそれなりに仕事も入るようになり、雇われない生き方っていいなと思ってしまうわけです。

これだけで終わらないのが凡人と違うところ。

彼は自分と似たような生き方を選んでハッピーな人がほかにもたくさんいるはずだと確信します。そして、全米中を回って「雇われない生き方」をしている人々をインタビューし、本人が言うところの「フリーエージェントの国勢調査」をしてしまったのです。

フリーエージェントとして生きている人たちは3つの類型に分けられるそうです。

1つ目はフリーランス。
組織に雇われずに様々なプロジェクトを渡り歩いて自分のサービスを売る。そんな生き方をする人たちです。

2つ目は臨時職員。
本人の意思や能力の欠如のせいで定職に就けない人たちです。

3つ目はミニ起業家。
主に自宅を拠点として小規模な企業を1人または少人数で経営する人たちです。

彼の「国勢調査」によると、米国内には3つの類型を合わせて3300万人以上のフリーエージェントが居るんだそうです。

斜陽にある国とはいえやっぱり米国。進んでいますね。

組織に対する忠誠を是とするものから、自由、自分らしさ、責任、そして自分なりの成功を重視するものへと人々の労働倫理が変わりつつある。
だから「雇われない生き方」を指向することは少しも後ろめたいことではない。
彼はそういうわけです。

彼は著書のなかでこう主張します。

引用開始

遠い将来のご褒美のために一生懸命働くのは、基本的には立派なことである。けれど、仕事そのものもご褒美であっていいはずだ。いまやどの仕事も永遠に続くものではないし、大恐慌が訪れる可能性も大きくない。それなら、仕事を楽しんだほうがいい。自分らしくて、質の高い仕事をする。自分の仕事に責任を持つ。なにをもって成功と考えるかは自分で決める。そして、仕事が楽しくないと感じることがあれば、いまの仕事が間違っていると考えるのだ(p95)。

引用終了

この本でダニエルさんが仰ってることの中には、僕が共感できることが数多くありました。
ずいぶん背中を押された気がしました。
以来、僕は、フリーエージェントになるための準備を1人ひっそりと始めました。

そう。ひっそりとです。

誰にも尋ねてはいけない。
誰にも頼ってはいけない。

なりたいのは誰の庇護も受けずに生きるフリーエージェントなんですから。

この話。あと一回だけ続きます。

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